高校卒業後の進路を悩んでいたときに、親から「この先は高齢化社会だから、介護の仕事がいいんじゃない」って勧められて、なんとなく福祉系の大学に進学したのがきっかけです。でも、正直なところ当時の僕は、この仕事がどんなものかもよく知らないし、とくに興味もありませんでした。
実習で老人ホームへ行くことになったとき、先生から「排泄物を前にしてどんな感情になるかがターニングポイントだ」と言われたのですが、僕は嫌な気持ちにはならなかった。むしろ、みんな形が違って面白いと感じたんですよね。へんな話ですが、そこに人間らしさ、生きている証のようなものを感じたというか・・・。
直前に祖父が亡くなったこともあり、施設でお年寄りと関わることが楽しくて、福祉の仕事をやりたいという気持ちが芽生えました。

卒業後は、特別養護老人ホームや救護施設、有料老人ホームで働き、いまは小規模多機能型居宅介護施設で働いています。通い（デイサービス）を中心に、泊まり（ショートステイ）や訪問（訪問介護）など、利用者さんの状況や必要に応じた柔軟な対応ができるのが、この施設の魅力。個々の都合や体調に合わせて送迎の時間を変えたり、緊急時に家まで駆けつけるなど、細やかなケアを心がけています。
帰り際に「また来るね」と声をかけてもらったり、ご家族から「ここがあって本当に助かりました」などの感謝の言葉をいただいたりすると本当に嬉しい。
僕はこれまでこの仕事を辞めたいと思ったことがないんですよ。介護の仕事って大変でしょなんて言われますが、お年寄りと毎日笑って過ごして、それを喜んでもらえるって、いい仕事だと思いませんか？

少しでも興味があれば飛び込んでみてください！僕みたいに興味がなくてもやってみたらハマるかもしれない(笑)。この仕事の楽しさややりがいは、実際にやってみないとわからないと思います。